手技じんわりへの軌跡~憧れの高知県
自伐型林業をやると決めてからは即行動です。特に退職後は誰にも頼ることが出来ません。たとえば健康保険一つとっても色々と選択肢があって、自分にとってのメリットデメリットは自身が判断しなければなりません。国民健康保険料がえらい高いのにびっくりした私は任意継続を選択しました。
失業保険の手続きも初めての経験です。私の場合は自己都合による退職でも定年扱いだったので半年間満額で、しかも直ぐに支給されました。この辺は退職前、会社の担当部署にしっかりと確認したほうがよいでしょう。おかげで半年間は生活費の心配をせずに済みました。
失業保険が貰える半年間で林業をやるために必要なスキルを身につけなければなりません。はじめは近隣で講習会等を探したのですが、どれも参加条件があって、私が条件満たす講習会はありませんでした。
困った私は開催場所を西日本に広げて探しました。そしてついに見つけましたよ!私でも受講できる講習会を。それは高知県の某町主催の林業未経験者で自伐型林業に興味がある人を対象とした講習会でした。早速町役場の担当部署に連絡して講習会参加の了解を取りつけました。
高知県は言わば自伐型林業発祥の地で、私にとって今や聖地のような場所です。そこで林業人生の第一歩を踏み出せると思うと自分はなんて幸せ者だと思いました。
講習会は基本日曜日開催でトータル6日位だったと思います。足掛け2か月でチェンソーやバックホーの取り扱いを習得するカリキュラムでした。講習会は朝から開催されるので前日に現地まで移動しなければなりません。乗り物好きにとってはそれがまた楽しみでした。根拠の無い自信にあふれる私は不安を感じるどころか憧れの高知行きが待ち遠しくて仕方ありません。
ところがある日、町役場から連絡があって残念ながら私の参加は取り消されてしまいました。おそらく普通は落ち込むと思いますが、あいにく小学3年生の思考回路の持ち主の私はこんなことではへこたれません。すぐに別の方法を考えます。
ーーーつづくーーー